「うわー、見て飴細工!なつかしい!そうそう、昔'フーセン'っていってねぇ・・・」
なんて言うのは、大体子どもの頃、飴細工を見て知っているおとうさん、おかあさん達です。
'フーセン'はもちろん風船のことで、飴を空気でふくらませた飴の風船です。
この飴風船、何が面白かったかというと、子どもに渡すのは棒にくっつけたまん丸の飴の塊で、子どもが自分でそれに'プー'っと息を吹き込んでふくらませ、2本の立てた棒の間を通らないほど大きくできたら、賞品の立派な飴細工がもらえるという一種のゲームなのです。ゲームといっても子ども達は真剣です。なにしろもらえる賞品の飴細工といったら、普通子ども達には買えない値段の立派なやつだからです。
今でもたまにこのゲームをやることがあります。
飴風船を破れないように、固まらないうちに大きくするにはそれなりの技術が必要で、コツはもちろんあります。(最初はナイショ!)最初から上手にできる子はいませんが、慣れてくると中にはこちらもビックリするほどの大きさに飴風船を仕上げる子もいます。(ちょっと冷ましながらやるのだ!)子ども達の上目づかいをより輝かせるため、こちらも思いっきりゴージャスな賞品を用意します。(下に向けてね!)そこは腕の見せ所です。というか勝負です。負けたら持てる技すべてを使って、前のよりもっとすごい賞品にします。
ちょっと時間に余裕がないと、毎回このゲームをやってはいられませんが、
これもまたひとつの昔からある飴細工の楽しみです。